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ミステリー

スハウエンダム~12の疑惑~ あらすじ・ネタバレ感想

STAFF
監督:André van Duren(8 episodes)/Anne van der Linden(2 episodes)
脚本:Lex Passchier/Martin van Steijn

謎の男:ハイス・ナバー
カーライン:カリーヌ・クルツェン
ピム:マタイス・ファン・デ・サンデ・バッカイゼン
テッサ・デ・ハーン:エヴァ・ラウレンスン
アラード・ドロスト:ヨープ・ケースマート
ヘリット・ウィッテ:フープ・スターペル
ロヒール・ファン・パラント:ベンヤ・ブラウニング
ウィレマイン:フォクリン・アウウェルケルク

シリーズ・概要

全10話構成
2019年製作。
『オルデンハイム~12の悲劇~』(2017年)の続編

かんたんなあらすじ

オランダの湖畔の小さな村スハウエンダム。1995年、ヘリットの息子オラフと警官アラードの娘アリスという2人の高校生が、パーティーの帰り道に行方不明になる。アラードはオラフがアリスに何かしたのではないかと疑っていた。
そして25年後、自分はオラフだと語る男性が、老いたヘリットとアラードがともに入居している介護施設に現われる。彼は記憶喪失だが、アリスのブレスレットを持っていた。アリスの妹ウィレマインも彼がオラフだと感じだす。オラフだという男性がアラードの通報で警察署に連れて行かれた後、“自分は真実を知っている”と語ったマウトがボートに乗って湖に出たまま戻らない事態が発生。やがて見つかったボートから血痕が見つかり……。

WOWOWより引用:https://www.wowow.co.jp/detail/116918

予告動画

ネタバレなし感想

オランダ発の極上ミステリー「オルデンハイム~12の悲劇~」の第2弾。小さな村で起きた失踪事件。
25年後、ある男性が現われたことから不可解な連続殺人事件が始まる
前作は、小さな美しい村オルデンハイムで12人の命が奪われる連続殺人事件を追ったが、本作では、湖畔の小さな村スハウエンダムの12日間にわたる異常事態を描いている。同じプロデューサー陣による続編で、“舞台は小さな村”“ある人物が村に戻ってきて物語が始まる”“12という数字が重要”という点は前作と共通しているが、場所も登場人物も関係のないまったく新しいサスペンスミステリーに仕上がっている。ヨーロッパの戦慄的なドラマらしく、小さな町で生きる人々の心の闇に迫るスリリングなストーリー、洗練された映像の美しさは逸品だ。映画『コレクター 暴かれたナチスの真実』のカリーヌ・クルツェンらが出演。
WOWOWより引用:https://www.wowow.co.jp/detail/116918

上記サイトより引用させていただきましたが、相変わらずの面白さ!!!!
前作とは関係ない町、登場人物も全員別人なのですが、やはりオランダの田舎町で次々と殺人事件が起こります。
鬱々とした雰囲気は前作と同じで、もうなんかずっと画面が暗い(笑)
そんなところも含めた重苦しい雰囲気がまたいいです。

前回より2話少なくなっていますが、それでもボリュームはたっぷり。
今回のキーとなるのは「オラフ」という25年前に失踪した人物。突然町に現れたそのオラフを名乗る人物は本当にオラフなのか?それとも?
というのが不気味。

あと失踪ではなく殺人なので、前作とは違って確実に犯人がいるというのがわかるところがリアルです。ミステリーサークル!?宇宙人!?というミスリードは今回は出てきません。
そして事件を追う刑事も今回は女刑事で、グイグイ捜査をしてるし犯人に近づいてる。結局…というところですが、人物一人一人が何かを抱えながら複雑に絡み合っているので面白いドラマですね。
今作も後半からの加速が半端なく、たぶん9話を見たら10話のラストまでノンストップで見たくなると思います。

犯人が全く分からなかった。そこもまぁ凄いんですよ。前作に引き続き、最近見た映画の中で一番面白かった作品です。
次作はないのかな??

ネタバレあり

一話ごとのストーリー

#1 破られた静寂
オランダの湖畔にある小さな村スハウエンダム。1995年、オラフとアリスという2人の高校生がパーティの帰りに姿を消す。2人の失踪は理由がわからないまま25年の歳月が流れた。ある日、ひとりの男が村に現われ、自分は失踪したオラフだと言う。連絡を受けたアリスの妹ウィレマインが話を聞くと、オラフと思われる男は自分のことも過去も何も覚えていないと告げるが、アリスのブレスレットを持っていた……。
#2 広がる波紋
湖畔では、行方不明になったマウトの捜索が続いていた。現場で指揮を執る警官ピムのもとに、犯罪捜査部のカーライン・ファン・アンデルがやって来る。一方、オラフと思われる男は意識を取り戻したヘリットに、自分がオラフだと確かめるためDNA検査で親子鑑定を申し出るが、拒否されてしまう。実家だった家に立ち寄り記憶を呼び起こそうとするが、何も思い出せない。そこへ現われたカーラインは、マウトが行方不明だと告げ……。
#3 絡まる絆
マウトを失ったシーブレンは動揺を隠せない。一方、カーラインはオラフと思われる男に、彼の髪の毛が現場で発見されたことを伝え、マウトの殺人事件への関与を問い詰める。さらにDNA検査により、彼とオラフの父親ヘリットは親子関係にないと判明する。しかしヘリットは妻の浮気を疑っており、彼がオラフだという可能性は残されていた。カーラインはオラフ本人のDNAを探すが、それを知ったヘリットはある行動に出る……。
#4 手探りの過去
妻バウケの骨つぼで殴られたヘリットが墓地で遺体となって発見される。警官ピムは聞き込みに向かい、立ち去った人物が球根の栽培所あたりで消えたという目撃情報を追うが何も得られない。そのころ、ウィレマインと会っていたオラフと思われる男は、村に農園と小屋があったことを思い出し激しく動揺する。一方、シーブレンはエリックに会い、今夜の取引に行くと伝える。取引相手が妻マウトを殺した犯人だと思ったシーブレンは……。
#5 彷徨う闇
カーラインは、ウィッテ家とともに当時、村民農園を借りていたレオ・デ・ハーンがオラフ・ウィッテの実の父親ではないかと疑い、レオにDNA検査を依頼するが、かたくなに拒絶される。一方、オラフと思われる男は、なんとか記憶を取り戻そうと心理学者のもとに通い始める。そんな中、シーブレンはエリックから取引の損失分15万ユーロを穴埋めしろと要求され、悩んだ末に息子ステインに麻薬取引の件を打ち明ける。
#6 記憶の森
ピムは、娘を連れて失踪した妻ハーニャを捜し回り、捜査を欠勤。その間、カーラインは、テッサの父親であるレオを警察署に呼び尋問を始める。彼はDNA鑑定を拒んだ理由や、25年前に農園でエリック、そしてオラフとの間に何があったか語り始める。一方、警察から戻ったエリックは、沈黙を守るよう諭すロヒールに、お前の身代わりはごめんだと口走る。そしてカーラインは、捜査の遅れと息子の自殺の件を記者から指摘され……。
#7 消えない疑い
オラフと思われる男は微かな記憶を頼りに小屋の前を掘り起こすと、そこには人骨が埋まっていた。自分が殺したのではという恐怖に駆られた彼は、テッサを残して逃亡する。戸惑うテッサが警察に通報すると、カーラインは2人が勝手に犯罪現場を荒らしたことに激怒する。一方、ピムは情緒不安定な妻ハーニャに看護師を付けて出勤することに。エリックが飲んでいたバーで聞き込みをすると、彼はシーブレンとケンカしていて……。
#8 不協和音
カーラインは、オラフと思われる男の供述を裏付けるため、ポーランドへ向かう。彼を発見した農夫の話では、強盗に頭を殴られ荷物を奪われ、所持品はアリスのブレスレットだけだったという。さらに農家近くのバーで聞き込みをすると、襲われる前の晩、自分はオランダから来たオラフだと名乗り、気さくに話して電話を借りていたことが判明。電話の前のメモに書かれた番号にカーラインが電話すると、応えたのはウィレマインだった…。
#9 綻びの糸
ウィレマインとロヒールはオラフと思われる男に捉えられ、過去の出来事を供述させられる。ウィレマインはオラフの眼鏡を今でも持っており、オラフと思われる男はその眼鏡を桟橋に隠す。しかし眼鏡は警察に見つかってしまい、DNAは男と一致しないことが確認される。男がオラフではないことがわかり、カーラインは男を追い詰めるが、男は不気味に笑いカーラインは背後から銃を突きつけられる。
#10 12日目の真実
男とソフィーがカーラインを監禁し、これまでの真実を語り始める。男はオラフの友人、ソフィーは男の妹でオラフの恋人だった。オラフは過去の出来事がトラウマになっており、自殺を図り亡くなってしまう。オラフの子供を妊娠していたソフィーだが流産してしまい、オラフを絶望させた過去に復讐することを決め、2人この街の人たちに復讐していたのだった。アリスを殺害したのは当時育児ノイローゼだったヨゼであることがわかり逮捕されたが、ソフィーは警察に追われ自殺する。
#9 #10 は加筆 引用:WOWOW https://wod.wowow.co.jp/series/30694

登場人物のネタバレ

謎の男
最後まで名前不明。オラフではなく、オラフの親友だった。オラフと恋人だった妹の復讐に付き合い、記憶喪失を演じて街にやってきた。誰一人直接手を下してはおらず、最後は妹を止めようともしていた様子。

オラフ
いろんな人に罪をかぶせられ、誰にも信用されず絶望していた。ロヒールに薬を飲まされ意識朦朧としている間にアリスが殺され、目が覚めた時にアリスの遺体があったことに混乱して町を出る。以降罪の意識が消えず、ソフィーと恋人関係になるも自殺してしまう。

ソフィー
謎の男の妹。犯人。兄が連れてきたオラフと恋人になり妊娠するも、オラフが自殺してしまい流産。オラフを追い詰めた町の人々に復讐することを決め、ロヒールの秘書になり街に入り込む。兄が到着した後次々と殺人を開始。最後は追い詰められ塔から身を投げ自殺。

ロヒール
アリスと恋人だったが別れかけていた。パーティの夜にオラフに薬を飲ませ意識を失わせ、アリスも置き去りにし、ウィレマインと立ち去る。後に共犯関係にあったウィレマインと結婚。ソフィーに殺される。

ウィレマイン
アリスの妹。パーティの夜にあったことは隠しており、ロヒールと結婚。ロヒールと一緒にいたところを拘束され、ソフィーに殺される。

ヘリット
オラフの父。謎の男のことをオラフだと思い込んでいる。男をかばいDND鑑定のための証拠品を隠す。昔オラフを信じずに殴ったことから恨まれていた様子。ソフィーにオラフが生きていたことを教えられ直後に撲殺される。

テッサ
レオとヨゼの娘でアリスの父とオラフの父が入居する施設の職員。謎の男と惹かれあう。

レオ
テッサの父。昔ゲイで小児性愛者だった描写がある。体育教師をしており、職を失うことを恐れていた。自殺に見せかけて殺害される。

ヨゼ
テッサの母。昔育児ノイローゼで、テッサを手にかけようとしたことがある。運悪くアリスが助けを求めに来たタイミングだったため、見られたと思いアリスを殺害。テッサを奪われることを恐れ言い出せなかった。25年たって逮捕される。

カーライン
アムステルダムから派遣された刑事。謎の男がオラフではないと確信しており調査を進めるが、あと少しで謎の男とソフィーに捕まる。最後はソフィーを追い詰める。

ネタバレあり感想

えー!!!犯人その人!?!?!?
全く気付かなかったです。

この話には犯人が何人か出てくるのですが、
・ソフィー
今回の連続殺人の犯人。兄の謎の男は結局共犯ではあったが殺人は犯していないようです。ソフィーはオラフが死んで子供も亡くなってから狂ってしまったような感じですね…。まともっぷりと狂気っぷりがまたすごい…
・ヨゼ
アリスを殺した犯人。この人も育児ノイローゼでかわいそうな人だった…
・ウィレマインとロヒール
オラフに薬を飲ませ置き去りにした犯人。共犯関係になった後結婚したみたいだけど、ウィレマインは父親に白状したらよかったのになぁ

ということで、全員それぞれ報いを受けることになってしまいました。
オラフの境遇は不幸が重なり悲しいものだったのですが、本当に虐待されていたのか?父親殺されるまでのことしてる?って思いはしたのですが…ソフィーは狂ってたもんね。
記憶喪失を演じてた兄は天才的な演技だったんだよね。刑事のカーライルは見抜いて逮捕までしていたというのに惜しかった……。

オラフが最近まで生きていたことが悔しいというか…真実を語ってほしかったけど、やっぱりアリスを殺してしまったという罪悪感がずっとオラフを蝕んでたのかな。
せっかくソフィーと幸せになれそうだったのにつらさが残ります。

後味は前作ほど悪くもないし、面白かった作品でした。次作つくってくれないかなぁ……